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48回目 スプリット型ブレインに似た症例

48回目 スプリット型ブレインに似た症例

以前ブログで「スプリット型ブレイン」について述べた。「ある条件下に脳が持続的にさらされると、機能が左右で分離する」というものだ。 
右側の脳のおこなうことを左側の脳はしらない。反対に左側の脳のおこなうことを、右側の脳はしらない。左右の脳が相互に連絡をしあわなくなる症状だ。  

今かい「スプリット型ブレイン」に似た症例にでくわした。身体の右側と左側で様相がまったくことなっていた。右側は体温の下降傾向を要求し、左側では上昇傾向を要求するのだ。

Aさんの来院理由については省くが、気になる症状があった。「皮下組織が痩せていく。皮膚も薄くなった。皮膚が油っぽい」というのだ。

私は皮下組織が痩せ/皮膚が薄くなった症例を今までに2例みたことがある。
普通、手指の掌側は縦にシワが入っている。2例では皮下組織がないため、皮膚下に直接指の筋肉層がみえた→指の長軸にたいし横方向の、リング様の筋層がすべての指でみえた。
もちろん大腿内側部も痩せ、見え方として大腿部の骨湾曲様も顕著であった。

以前この症例をみたとき、寺師睦宗先生の講義にあった「脾虚治しがたし」という言葉を思いだした。動因としては幼少期に極度な精神的負荷をうけた場合などにおきるようだ。
1例は「小学校低学年のとき、父親が首を吊って死んでいるのを見た」という。いま1例もおなじように幼少期において強い精神的負荷を受けていた。

Aさんの皮下組織の痩せ方/皮膚の薄くなり方は、この2例とは比較にならないくらい微少のものだった。本人の訴えがなければ全く気づくことはない/気づかれることもない程度のものだ。*薬は何も服用してはいないという→ステロイド剤服用で、皮膚の薄くなった人をみたことがある。

ここで問題にしたいのがスプリット型に似た身体反応は、何らかの疾患と関係しうるのかどうかということだ。残念ながらいまのところ詳細は不明のままだ。

臨床で確認できた「スプリット型・類似反応」の動因には、物理的/精神的なのもがある。
いまのところ、化学的動因はまだ見出してはいない。

【参考】
物理的(=視覚的)動因によるもの中には、脳腫瘍を発生している症例もあったようだ。
受講生の方から報告をうけた。その患者さんはすでに手術を受けていて、その後来院されたそうだ。
誤解がないようにつけくわえる。脳腫瘍に「スプリット型・類似反応」がともなうと言っているのではない。単に1例報告としてのべた。

今後の詳細なる臨床観察を受講生には期待する。

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