88回目 年末 体表医術で難しい4つのこと
88回目 年末 体表医術で難しい4つのこと
・治療姿勢について。
・治療姿勢・検査・治療を一致させる。
・非線形系である以上、同じパターンの患者さんはいない。
・患者さんに触れておこなう「本日の治療」終了検査は、さけるべきだ。
◆治療姿勢
立体構造の身体は普通3つの治療姿勢をもつ。立位/仰臥位/腹臥位。他に車の交通事故による、座位治療姿勢もある。ただエアーバックの発達した現在、座位姿勢による治療はかなり少ない。仮にあったとして、その個人について1回ぐらいであろう。
身体を1つの「系-」とみなす
身体は3つの治療姿勢:立位/仰臥位/腹臥位で1つの系-をなす。3つの姿勢で外的要因に対応している。言いかえれば治療対象部はかならず、治療姿勢と2つで1つの関係にある。
治療進行過程で、治療姿勢あるいは治療対象部のどちらか一方を間違えたとすれば、治療は収束しない。むしろ発散する。
◆治療姿勢/検査/治療を一致させる
治療対象部は適した姿勢にしか反応しない。適さない姿勢で検査をしても治療対象部は特定できない。重さの加わる方向が異なるからだ。治療姿勢/検査そして治療は(比喩的に述べれば)、同一線上でおこなう。
同一線上とは
いま腹臥位で治療を開始せよとでた。腹臥位で検査をし、治療対象部を特定した。とう然、治療は腹臥位のままおこなう。それを側臥位や仰臥位に姿勢を移して治療してはダメだ。
検査姿勢と治療姿勢を変えたばあい、治療対象部をつうじて与える刺激が、脳/臓器/器官等に対して質に同一だという保証はない。
「本日の治療」終了時点でおこなうハカリ/さげふり糸/(音検査)を用いれば、その意味を理解してくれると思う。検査/治療姿勢をかえるのは、治療論に誤りがあると考えるべきだ。
◆身体は非線形系
治療マニアル/自分の治療方法/以前のデータを参考にする等。こういった考え方は、原理として成り立たない。
非線形系では、全体は部分の集合より常に大きい。言いかえれば、同じカタチは二度と出現しない。
◆患者さんに触れておこなう「本日の治療」終了検査は、避けるべきだ。
例えば脚長検査で「本日の治療」終了とでた。この患者さんをハカリ上で再度検査する。
多くの場合、ハカリ上で左右の重さは等しくなっていない。左右の脚長にはまだ差が残っている。「本日の治療」を終了する条件をまだ満たしていない。
身体の側方から垂直レイザーをもちい身体の前傾も同時に検査することを薦める。