13回目 カイロプラクティック医術・枠組み
13回目 カイロプラクティック医術・枠組み
カイロ医術は治療エネルギーとして「重さ負荷」もつかう。そのとき対象となる身体の状態は閉鎖系であること。開放系には作用しない。
「重さの負荷」とは物理的という意味になる。物理的という面からいえば光・音・熱・振動等といったものも含まれるが、カイロ医術は主に力学的エネルギーをもちいる。ただし使用に関しては少し条件がある。*条件=枠組み
○条件:枠組み
重さの負荷は原理的に治療対象部の温度を下降させる。言い換えると治療対象部はその周囲の温度にくべやや高いことを条件とする。
○今一つの条件:対象の枠組みが閉鎖系であること
閉鎖系:「対象となる身体の境界膜機構が正常に機能し、内側と外側の境が明確にわけられている状態」にあること→漏れが無い状態。たとえて言うなら10の力で押し出されたものが、10の力で戻ってくる系。
これに反して開放系は「10の押し出し力に対して戻ってくる力が減衰する系」。境界膜機構に漏れがある。
○誤解がないように
身体は本来開放系のぞくする。外界がら食をふくむエネルギー源をとりいれて生きる。ここで言う開放/閉鎖系とは身体内部圧力についてである。
○臨床上、身体が閉鎖/開放系のどちらに属するかの判断は重要だ。開放系に属する場合、現在のカイロプラクティック医術の定義からすれば治療適応外になる。
○開放系にぞくする身体:判断は難しいとうことを前提にして述べてみる
一般的には:温度測定で体温がひくい・1分間の脈拍数は55~60回に満たない/あるいは以下・触ったとき冷たい・視力がひくい
皮膚(表皮)を切っておこなうような手術を受けた経験がある:摘出手術・左右の体重差が少ない~無い・寒がる・輸血(自己輸血でな いもの)経験あり・体温が低いのに脈拍数は多い等 *注:生理中の女性の体温は低温期になる。
○付け加える。
いま述べた開放系徴候を幾つか患者さんが持つからといって、すぐ決めつけをしてはいけない。
労働条件・生活環境・来院当日の本人の状態/調子等を考慮すること。診あやまる可能性に注意。
何回かの来院数を通じての判断・治療をしつつの患者さんへの質問/返答・治療に対する身体の反応・切診からの情報等の総合的な判断を必要とする。
○カイロプラクティック医術の適応範囲
閉鎖系を適応範囲とする。あるいはやや開放系状態がまじるようなもの→飲食の間違いによる食管のアレ。本人の注意で治る状態にあるもの。
佐藤和市DC.