カイロ業の現実
カイロ業の現実
10年ほど前、カイロ業界では老舗といわれるI-社長が言っていた。
- 「最近はカイロベットがまったく売れない。売れるのはマッサージをするための平らなベットだけ。カイロベットを専門にあつかう業者もいまは店を閉じた」。現実にはカイロ技術とは名ばかりだ。
- 患者さんを押す/もむ/ときどき「ガクー」と関節音をならす。いまのカイロ業の現実はこれだ。
- なぜカイロ業が単なる「押し屋さん」になってしまったのか 。治療したあと、その治療が「うまくいった/うまくいかなかった」を正確に判断する絶対基準法を治療行為からのぞいてしまったことに原因する。
- 以前、私のブログで統合医学会での話をしょうかいした。指圧の先生がカイロは指圧の一部であるとの発言があった→詳細はブログを参照のこと。カイロ側は哲学がちがうと反論しているが、私のみたところ今のカイロでは指圧とそれほどの差はない。
かってカイロプラクティック医術はアメリカ医学の頂点にいた
- ドイツ人物理学者:ヴィルヘルム・コンラート・レントゲンの発見したX-線を利用して苦節10年、世界ではじめて人の骨レントゲン画像を写しだしたDr. BJ.パーマー。
- 血液分析法を確立。脳波研究のため彼は部屋を鉛版でおおい宇宙線を遮蔽していた。
- アメリカ大統領二代にわたる主治医、Dr. パーマー。
私の思い出
- 私は1970年代はじめ頃に治療の世界にはいった。信じてもらえるかどうかわからなが、当時のカイロといまのカイロを比べると同じものかと疑りたくなるほどの差がある。
- 「雲泥の差」という言葉がある。じつにうまく両者のちがいを言い表している。
私がこの目でみたかってのカイロプラクターの治療技術は芸術だった。
- マートン・ガンステッド
生理学/レントゲン学にかなった診断。トムソンテーブル上でくりだす治療技法は芸術。眼球を押しても痛くない程度の力でテーブルを作動させ治療していく。
- ウオルター・ピアース
ダイナマイトと言われる激しいアジャストメント。治療を直接受けた私の身体には痛みもなく/なにも衝撃を身体に感じない。名刀の切れ味なのだろう。
- ドクター・タフネス
皮膚病を治せと教えてくれた。皮膚病のみが客観的に治療を証明できる方法だと。
私は年齢的に人生の最終コナーをすぎた。偉大な先人たちの教えを直接うけた、ほぼ最後の生き残り組というところだ。
先人の息吹を少しでも後進に伝え、さきに失礼したいとおもう。
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